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#005 / little garden ユニセックスシャツ

このシャツの生地・little gardenシリーズは、特に西脇の技術と知恵が詰まっていて、今回は特に生地の事を深く掘り下げて見ようと思います。

まず、シャツとして、しっかりとした芯をもたせつつ、でもワイシャツみたいにはならないように柔らかさも感じられるクオリティ。

タテ糸に120番双糸という比較的細い糸を2本撚り合わせたものを高密度に使っています。僕は双糸を使うときは、しゃんと、芯をもたせるとき、単糸を使うときはふわりと軽さを出すとき、と使い分けていてhatsutokiでは単糸のラインナップが定番ですが、今回のシャツは双糸をベースとしました。

次に細いラインで解像度の高い柄を作っていること。織物は縦横のグリッドで柄が表現されます。デジタル画像のピクセルに近いようなイメージなのですが、細い線を出すには、解像度を上げるつまり細い糸を使うえば良いということになります。

このチェックは種明かしをすると、実は柄の部分だけ一回り細い糸を使っています。もう少し突っ込んで話すと、タテ糸とヨコ糸の密度を近づけることで、縦横の柄が均等に現れる様にしています。

このあたりのノウハウは、長年アパレルさんと、生地を作り込んで来ているノウハウの積み重なりで、派手さはありませんが、播州織産地の得意とする分野の一つだと思います。

 

フィニッシュに生地の表面を、ほんの少しだけ毛羽立たせて、マットで控えめな反射にしています。
生地は、織り上げた後、最後に「加工」と呼ばれる工程を通ります。縮みを安定させたり、風合いを出したり、光沢を出したり、機能(撥水や、防臭などなど)を付加したり。加工によって、生地を完成させます。

この生地は、表面をほのかに毛羽立たせています。そうすることで、光沢がマットになり落ち着きます。そしてしゃりっとした感じがなくなり、振れたときのタッチもふわりとします。

シャツとして、どこか背筋が伸びるようなものであってほしい。でもワイシャツのようなシャリ感、光沢は消したかったので、双糸を使い芯を作りつつ、表面をふわりとさせました。

 

シルエットは、ボックス型。品のよい生地で、力の抜けたシャツにしています。サイズは4を着ています。ゆったりしたシルエットのLサイズ、というイメージで。3だとがジャストですが、ゆるく着るのが好きなので4を選びました。

色は、グレーとフィグブラウン。霧がかかったような、淡いトーンの配色。
グレイッシュなカラーは、どんな服にも合わせやすくて、着回しが効きます。
フィグブラウンも、ピンク味がかった一見個性的な色味でなのですが、彩度を落としているので、不思議とどんな色のボトムとも合います。そ

僕自身、基本どのボトムとどのシャツをあわせてもスタイリングが成り立つように服を持ちたいという手抜き派なので笑

の中でも特にブラウン系の暖色とは相性良さそうです。

 

 

[little garden] という生地の名前は、秋の庭の枯れ姿の美しい景色のインスピレーションから生まれたイメージです。霜が降りて朝日で白くキラキラと光る景色。乾いた草、枝の繊細なラインを柄のイメージに落とし込んでデザインしました。

 

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モデル身長 173cm
着用アイテム

*little garden ユニセックスシャツ(グレー)size4

*little garden ユニセックスシャツ(フィグブラウン)size4

*kitchen ユニセックスパンツ(ブラウン)

STYLE SAMPLE

#026 / 紫陽花 晴雨兼用傘

やっと少し朝晩が涼しく過ごしやすくなってきました。今回は秋冬にも使いやすい色味の晴雨兼用傘をご紹介します。 紫陽花をモチーフに、刺繍の様な立体的な織柄をアクセントにいれたオリジナルテキスタイル[紫陽花]シリーズ。糸を先に染めてから織る”先染”は沢山の糸の色が美しく重なり合う、奥深く不思議な色。表と裏で生地の色がガラリと違い、差している本人も中から見る楽しさがあります。△紫陽花 晴雨兼用傘(アンティークグリーン)△紫陽花 晴雨兼用傘(ナイト)梅雨の時期になると辺り一面に広がる紫陽花の花をジャガード織で表現しました。紫陽花の花びらのように見える部分は「装飾花(そうしょくか)」といい、萼(がく)が花弁のように大きく発達しています。雄しべと雌しべが退化した紫陽花は、この装飾花が虫を呼ぶ働きをします。虫だけでなく、私たちも惹きつけられるこのモチーフに着目しました。四角くユーモラスな装飾花の形を格子柄に見えるよう連続パターンに落とし込み、デザインしています。糸を立体的に織り込みカットすることで刺繍のような表情を可能にするカットジャガードと呼ばれる手法を用いて、中心に咲く愛らしい花を表現しました。ちりめんのような凹凸感と先染めならではの色の重なり合い、表裏で違う2通りの表情を楽しむことが出来る、和装にも合う美しいテキスタイルです。UVカット+防水加工を施した晴雨兼用傘です。パラソルをメインの用途としていますが、軽い雨は防げる仕様になっています。見た目で選んでも大丈夫、UVカット率90%以上なのも安心ですね。(生地の厚みや色により異なります。)この商品はハンドルカスタムが可能です。基本のwoodハンドル、bambooのどちらかをお選びいただけます。そのほか、お好みのハンドルを別途購入していただくことで、オリジナルハンドルに付け替えることも可能です。 △工房えらむ/手彫りのハンドル 森の中の工房で作家さんが1点ずつ手彫りを施した、hatsutokiだけの特別なハンドル。他では見つけられない、自分だけの特別な日傘を手に入れてみませんか。 →晴雨兼用傘・パラソルの全商品一覧はこちら

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#025 / w-face ロングティーブラウス

季節の変わり目に、定番で人気のティーブラウスのご紹介です。 Tシャツのようにリラックスした気持ちで着ることができるデザインを意識したコットンブラウスです。 素材感の上質さも相まってカジュアル過ぎず、気張りすぎない雰囲気が日常着としてちょうど良い。 定番カラーの「グリーン」はネイビーのたて糸にグリーン、ブルーのよこ糸を交互に織り込みました。シャンブレーの美しさと、とろける様な肌触りがhatsutokiらしい一枚です。 これがコットン?と思えるような、ふわりと柔らかく空気を含んだ心地よい肌触り。特別に繊細な綿糸をガーゼのようにふわりと空気の層を作る手法で織り上げることで、とろけるように柔らかく仕上げます。まるでシルクの様な繊細さとしなやかさに、コットンの素朴な表情を兼ね備えたハツトキを代表する素材です。一見無地の様に見える色も、よく見ると何色かの色糸が織り込まれており、奥行きのある先染めの品の良さを感じて頂けます。△w-face ロングティーブラウス(グリーン) サイズ0△noil イージーカーブパンツ(ナイト) 定番と呼べる素材がhatsutokiから初めて生まれたのが、ブラウスに使用している[w-face]と呼ぶテキスタイルでした。手間のかかる、気の遠くなるような工程を、丁寧な仕事をもって織り上げています。 今までに無いものを生み出す時、必ず効率とは反対方向の負荷がかかります。それをどのように超えて行けるかは、その仕事に対してやりがいを感じて頂けるかどうかがとても大切です。技術と心のどちらも揃わなければ美しい織物は生まれません。 また、変化する環境の中で同じ物を作る、という難しさもあります。綿の品質は天候や、その国の情勢によっても毎年代わりますし、時代の流れの中で生産ラインの工場が閉じてしまうことも何度もあり、その度に職人と新しい道を模索してきました。そして今シーズンも私たちの定番素材が変わらずに作り続けていることを今とても誇らしく思います。 高い技術と熱意、そして「美しさ」を求めて生まれたテキスタイル。特別なテキスタイルだからこそ、リラックス感のある一着に仕立てても上品な雰囲気と両立するのです。△w-face ロングティーブラウス(サンライズ) サイズ0△glass scape イージーカーブパンツ(ナイト) サイズ0△SATOSHI SASAKI / フックピアス (ラピスラズリ)シンプルで普遍的な美しさを際立たせ誰しもが着やすく似合うデザインを追求しました。日常の中にこそ心地よい上質な素材を取り入れて見て下さい。

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#024 / w-face プルオーバーワンピース

hatsutokiの定番素材となったテキスタイル、[w-face]。多くの人に支持をいただいている理由は、ふわりと柔らかく空気を含んだ心地よい肌触り。そして、普遍的な美しさを秘めた素材であることです。 染色した繊細な綿糸を機械によって、美しく織り上げるまでにはとても手間がかかります。染め、糊付け(毛羽を抑えたり糸の補強に使います)、織、仕上げ、それぞれの工程の中で、細かい工夫の積み重ねと、丁寧な仕事が必要です。 着用したときのふわっと空気をまとうようなシルエットと、さりげない襟元のデザイン、整列したボタン。リラックス感と、かっちりとした雰囲気を取り入れたデザインは、シンプルで普遍的な美しさを意識し、誰しもが着やすく似合うデザインを追求しています。気張らずに、日常の中にこそ心地よい上質な素材を取り入れて見て下さい。△w-face プルオーバーワンピース(サンライズ) サイズ0 合わせたバッグは、[AS YET UNNAMED.]のハンドメイドバッグにhatsutokiのオリジナルテキスタイル[alps]を使用した別注モデル「The small basket」[alps]は、生地の立体感を出すために、太番手のコットンを限界まで高密度に織り上げています。織られる糸が収まらず、逃げ場をなくして上に持ち上がり立体的な表情に。丈夫さ、テクスチャーの心地よさに、タテ・ヨコの糸の色の組み合わせで奥行きを僅かに加え、普遍的でいて、どこか新鮮な美しさを感じるテキスタイルです。 シンプルなバスケット型の本体に、手で編み上げたjuteのハンドルが付いています。小さく見えて、意外と500mlのペットボトルも入ります。毎日の使用にぴったりの大きさです。巾着の様に蓋が締められるので安心です。 ひとつひとつに手書きのネームがついています。*ハンドメイドのため、微妙な個体差、染ムラがございます。一期一会の出会いをお楽しみください。△AS YET UNNAMED./The small basket 別注(フォックスグレー) [w-face]のワンピースは、新色サンライズの他に定番カラーとしてグリーンをおつくりしています。よく目を凝らすと、ネイビーのたて糸にグリーン、ブルーのよこ糸を交互に織り込んでおり、この2色が深みのあるグリーンのベースとなっています。 シャンブレーの美しさと、とろける様な肌触りがhatsutokiらしい一枚です。どの色味も、よく見るといくつかの色糸が織り込まれており、奥行きのある先染めの品の良さを感じて頂けます。△w-face プルオーバーワンピース(グリーン) サイズ0

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#023 / fog AS YET UNNAMED./The jute net bag 別注

東京とロンドンを拠点に活動するデザイナー 稻葉明李さんのブランド「AS YET UNNAMED.」とhatsutokiの別注モデル。 「the jute net bag」と名付けられたこのバッグは、ボートにインスピレーションを受けて出来ました。ボートを波止場に止めるときに使用する金具や、漁に使う網をイメージした手編みのジュートハンドルなど、ユニークなディテールにデザイナーである稻葉さんの感性が光ります。 hatsutokiのテキスタイルの裁断後に残る「残布」を使用し製作して頂いた特別な別注モデルです。   △AS YET UNNAMED./The jute net bag 別注(フォックスブラウン)△AS YET UNNAMED./The jute net bag 別注(ソイル) 稻葉さんのユニークな視点から生まれる自由なデザインと、一見反して見える丁寧で繊細な手仕事の絶妙なバランス感にとても惹かれます。 それは彼女の人柄にも表れていて、穏やかで優しい口調のなかに、いつも芯のある想いを感じる女性です。一瞬の風景の記憶を切り取り、彼女の手から紡ぎだされる作品はとても「愛おしい」と感じました。それはhatsutokiのインスピレーションにも似たところがあると感じており、お互いのものづくりにも共感し合い、今回のコラボが実現しました。 △pottery ユニセックスパンツ(ソイル) △glass scape イージーカーブパンツhatsutokiのシンプルで上質なスタイルと、稻葉さんのアクセントのあるデザインのバランスが好きです。どちらも、手仕事であったり、ものづくりへの姿勢に通ずるものがあるからかもしれません。...

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SPECIAL CONTENTS

ネパール・インドの手編みニット[odnu]予約販売スタート

2023.9.14(木) ニットブランドodnuの2023秋冬シーズン予約がスタートします。 インド・ネパールの女性によって手編みされたodnuのニット。 1枚を編むのに1人のニッターさんで約2週間ほどかかるため、入荷数はごく少量で昨年は早々に完売となってしまいました。今年も数量限定となりますので、昨年狙っていた方はぜひ今年はぜひ早めにご予約ください。 予約分の発送は10月中旬〜後半を予定しております。納品が遅れる可能性も多々ありますので、のんびりとお待ちいただける方のみご予約いただければ幸いです。 *ご予約分が完売した場合、再販予定はございません。   [new] △odnu / カウチンセーター(ホワイト) △odnu / カウチンセーター(ブラック) 肌寒くなる秋口からサッと羽織れ、冬はアウター代わりにもご使用いただけるしっかりとした厚さのカウチンセーター。身幅は大きめでゆったり着られるワンサイズ。袖口はキュッとしまった長めのリブ、シルエットがコロンと可愛いデザインです。   [new] △odnu / ミックスカラーセーター(グレー) △odnu / ミックスカラーセーター(ブラック) 太めのウール繊維をGillbox(ギルボックス)というネパール独特の紡績方法で甘撚りの糸に仕上げ、同じくネパールで紡績したメリノウールを一緒に編んでいます。柔らかくてとても暖かいのが特徴。 シンプルながらシルエットがコロンと可愛いセーターです。 △odnu / バルキーヤーンセーター(ホワイト) △odnu /...

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[にしこはりこ] 作家の中西洋子さんにインタビュー

「にしこはりこ」は、昔から名もなき作家たちによって作り続けられてきた郷土玩具の「張子」を、現代的なモチーフや作家さん自身のエッセンスを加えアップデートした作品。どこか親しみがあり、作家の手の跡が感じられる形、気の抜けた表情、ゆらゆら揺れる仕掛け。見た人の顔が思わずほころぶ、愛しさあふれる作品たちがどのように生み出されているのか、作家の中西洋子さんに伺いました。 1.張子を作り出したきっかけと、なぜ張子だったのか教えてください。 メキシコの玩具職人のグメルシンド・エスパーニャさんの作品展をみたのがきっかけでした。 彼の作品は張子ではないのですが、木材などを使って素朴な仕組みでユニークな動きをするカラフルで楽しいおもちゃがたくさん展示されていて、とてもワクワクしました。 彼がインタビューの中で「動くおもちゃを作っているから、近所の子供たちに魔法使いと思われてる」と話していたのが印象的で、私も動く作品を作って魔法使いになりたいなと思いました。学生時代に張子の技法でお面を制作したことがあったので、少し作り方を知っていたのと、郷土玩具の「赤べこ」などのゆらゆらする動きも好きだったので、同じ仕組みでいろいろ動く張子を作ってみることにしました。 張子は大掛かりな工具や機材など特に必要なく、家で制作できるので始めやすかったのもあります。 △グメルシンド・エスパーニャさんの砂で動くからくり玩具 2.張子のインスピレーション源はどこから来ていますか? わたしの張子は基本的にはどこか揺れる作品が多いので、日常のなかでの動作や目にした印象的なシーン、映画や動画などの人や動物などの動きから発想したりしています。絵付けは昔の郷土玩具や、海外の民芸品などの線の描き方や表情などみて参考にしています。 △中西さんが集めている郷土玩具や、海外の民芸品の一部3.張子を伝統的な手法で作るのはなぜですか?伝統的な郷土玩具の張子の風合いが好きなので、最初は独学でつくっていましたが、仲の良い張子作家さんに胡粉かけ(表面の白いコーティング)などを教わったりして、今の伝統的な作り方でつくれるようになりました。△胡粉かけの様子張子用の紙は埼玉の細川紙の工房『手漉き和紙たにの』さんに頼んで、使いやすい厚みや硬さのオリジナルの張子紙をつくっていただいて制作しています。△オリジナルの手漉き和紙張子は手作業で紙を貼り重ねてつくっているので、同じ型をつかっていても、同じ形にならない、ゆらぎがあるのも魅力の一つだと思っています。 4.張子を作っている時はどんなことを考えていますか?スケッチを描かずに型にする粘土の形成からすることも多いので、動き方やモチーフのポージングなど思い浮かべながら、粘土をこねて形を色々探っています。 形はきれいに作りすぎずに、少し手癖がついていたり、愛嬌のある形を目指してつくっています。 △色を付ける前の張子たち 5.これからどのようなものづくりをしていきたいですか? みた人が思わず笑顔になるような作品を作っていきたいとおもっています。 張子作品はもちろん、他の技法やアプローチ方法でもワクワクするような作品をつくっていきたいです。△色を付ける前の張子たちお話を聞いて、ゆるっとした作風でありながら伝統的な手法を取り入れ、手漉き和紙をオリジナルで作るなどこだわりの詰まった張り子たちが余計愛おしく感じられました。にしこはりこのInstagramにも沢山のアイデアがあり、見ているだけで楽しくなります。 中西さんご本人もふわっとした雰囲気が作品に似ていて、魔法使いというより妖精になれそうです。これからも楽しい作品を楽しみにしています。 中西さん、ありがとうございました。△にしこはりこ/張り子(人参喰い卯)△にしこはりこ/張り子(親子卯)

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